[2016年度・授業内テスト問題]

第1問.以下の文章を読み,それぞれの設問に解答せよ。解答は対応する解答欄に記入すること。なお,解答欄は番号の順になっていないので注意すること｡また，解答欄が足らない場合には，適宜余白を使って良い。(70点)

A.日本の食料自給率は(1)第二次世界大戦後，大きく低下した｡その原因の一つとしては,(2)農家数の減少に代表される国内の農業生産基盤の弱体化がある｡この結果，(3)農業のGDPに占める比率も著しく低落した。

B.戦前において日本の農用地は,(4)多数に細かく分割されているだけではなく,経営ごとにまとまった農場の形になっていなかった｡このため,(5)戦後には，生産性を向上させるために，農地を大規模化しようとする政策がとられることになった。また,この政策は，残念ながら成功したとはいいがたく，効率的な(6)土地利用および(7)経営体の創出にむけて現在も(8)政策的な取り組みが続いている。

(問1-a) 第二次世界大戦が終了した年を西暦で記せ(4点)｡ (問1-b)第二次世界大戦前には農村では地主･小作関係が広範に存在していたが，その成立･確立に大きな影響を与えた1881年に就任した大蔵卿が実施した財政政策の名称を5字で記せ(4点)。(問2)年間の農産物販売額が50万円以上あるか，経営耕地面積が0.3ヘクタール以上ある農家を「 (2) 農家」と呼ぶが， (2) に当てはまる語句を漢字で記せ(4点)。問(3-a) 2010年以降の日本のGDPに占める農業の比率は何％か。小数点以下第1位を四捨五入した概数で答えよ(4点)。問(3-b) 一般に，国民経済に占める第一次産業の比重は経済発展とともに低下していくが，その理由をごく簡単に説明せよ。だだし,説明にあたっては「食料需要の所得弾力性」という言葉を必ず使うこと｡また,初出時には食料需要の所得弾力性という具合に用語を四角で囲むこと(8点)｡問(3-c) こうした状況と関連して，「農業の多面的機能」が論じられるようになっている。この「農業の多面的機能」という概念をごく簡単に説明せよ(8点)。 (問4)下線部のような状態をなんというか。漢字6字で記せ(4点)。(問5-a)下線部のような政策をなんというか漢字で記せ(4点)。(問5-b) このことと関連して1961年に採択された法律の名称を漢字5字で記せ(4点)。(問6-a) 2016年4月から農地転用の許可権限を国から都道府県へと委譲することを決定した法律の名称を漢字7字で記せ(4点)。(問6-b) 2013年採択の法律により，農地の集積･集約化を目的に各都道府県に設置された組織の名称を漢字8字で記せ(4点)。(問6-c) 200万円で農地を購入し，果物栽培を行ったところ120万円の売り上げがあった。生産･販売に関する経費が90万円であった場合，この農地の実質利回りは何％か(6点)。 (問7) 関連して，「農業経営の望ましい形態であり,かつ農業政策の主たる対象となる経営体ないしは経営者」を3字で記せ。 (問8) 一般に，農産物価格政策から直接支払い制度に転換することによって，農産物の過剰生産は解消すると考えられているが，なぜそうなるのかをごく簡単に説明せよ。なお，説明にあたっては，直接支払いの支給条件に必ず言及すること(8点)。

第2問 以下にあげた用語を，講義内容に則して，解説せよ。なお，解説とは単なる語の定義だけではなく，関連情報を整理して記述することが期待されているので留意すること。

1. BC過程

2. 集落営農

以上